毎月固定で発生するスマホ代は、見直すことで大きな節約につながる可能性があります。しかし、自分に合った方法がわからないと、思うような効果は見込めません。本記事では、スマホ代の平均相場や内訳、高額になる原因、節約方法について詳しく解説します。
記事を読めば、自分の家庭に最適なスマホ料金プランがわかり、スマホ代を年間で数万円を節約できます。スマホ代の節約には、自分の使用状況を把握し、適切なプランを選ぶことが重要です。
スマホ代の平均

スマホ代の平均について、以下の項目ごとに解説します。
- 一般的なスマホ代の平均
- 格安SIMの平均利用料金
- 大手キャリアの平均利用料金
一般的なスマホ代の平均
総務省の調査結果にもとづくと、日本人の一般的なスマホ代は月額約7,000円です。年代別に見ると、20代の平均スマホ代は月額6,500円程度、30代は月額7,200円程度です。
子育て世代である30代のスマホ代は、他の年代よりも500〜1,000円ほど高い傾向にあります。共働き世帯のスマホ代は、専業主婦(夫)世帯よりも平均で月額1,000円程度高くなります。
格安SIMの平均利用料金

格安SIM利用者の月額料金は、平均1,500〜2,500円程度です。格安SIMは大手キャリアと比較するとスマホ代を年間3〜5万円節約できるため、20〜30代の若い世代に人気があります。データ通信量は平均5〜10GB程度の中容量プラン、通話オプションは月額数百円の定額サービスが主流です。
端末は格安スマホやSIMフリー端末を一括購入する傾向があります。複数回線で家族割引を適用した場合は、1人当たり月額1,000円台で利用できるケースも見られます。
» 格安SIMとは?特徴から選び方、契約手順まで解説
大手キャリアの平均利用料金
大手キャリア(ドコモやau、ソフトバンク)の平均利用料金は、以下のとおりです。
- 全体平均:月額約7,000円
- 20代:月額6,500〜7,500円
- 30代:月額7,000〜8,000円
- 大容量プラン(20GB以上)を利用:月額8,000円以上
- 最新機種購入時:月額10,000円前後
- 割引サービスを適用:5,500〜6,500円程度
オプションサービスを付けると月額1,000〜2,000円程度上乗せされます。ただし、長期契約者は平均より1,000円程度安くなる場合もあります。
スマホ代の内訳と平均

スマホ代の内訳と平均を、以下の項目ごとに解説します。
- データ通信料
- 音声通話料
- オプションサービス料
- 端末代金(分割支払いの場合)
データ通信料
スマホ代の大部分を占めるのがデータ通信料で、大手キャリアの場合は平均3,000〜5,000円程度かかります。一方、格安SIMでは1,000〜3,000円程度です。使い方ごとの月間データ通信量は、以下のとおりです。
- 軽い使用(LINEやメール中心):1〜3GB
- 標準的な使用(SNSや地図アプリ中心):5〜10GB
- ヘビーユーザー(動画視聴やオンラインゲーム中心):15〜20GB以上
テザリング機能を使うと、データ通信量の消費が予想以上に早くなります。大手キャリアでは「無制限プラン」も提供されていますが、月額6,000円前後と高額です。多くのプランでは設定した上限を超えると通信速度が128kbps程度まで制限されます。
データ通信量の繰り越しがあるプランを選べば、余ったデータ量を無駄にせずに済むので節約につながります。
» スマホの通信量を節約する方法を解説
音声通話料

一般的な音声通話料は月額1,500~2,000円程度です。通話が多い方や長電話する方の場合、適切なプランを選ぶことで大幅に節約できる可能性があります。大手キャリアでは月額1,700~2,200円程度の「かけ放題プラン」が人気です。
格安SIMの場合は、月額700~1,500円程度と大手より安く設定されています。音声通話料を抑えたい方には、10分かけ放題がおすすめです。月額800~1,000円程度で10分以内の通話が無料になります。一定時間内の通話が定額で、超過分は従量制になる準定額プランも選択肢の一つです。
家族間での通話が多い場合は、月額500~1,000円程度の家族間通話無料オプションが向いています。LINE通話などのデータ通信のみで利用可能な通話アプリを使う方法もあります。
固定電話や特定の番号への通話が多い場合は、専用の割引オプションを活用することで、さらに通話料を抑えられます。
オプションサービス料
スマホのオプションサービス料は、契約時に加入してしまうケースが多くあります。スマホ代を見直す際は、以下のオプションサービスの必要性を考えましょう。
- キャリアメールサービス
- 端末保証サービス
- セキュリティサービス
- 留守番電話サービス
- 迷惑電話ブロックサービス
- クラウドストレージサービス
上記のオプションサービスをすべて契約していると、月に2,000円以上の追加料金が発生することもあります。本当に必要なサービスだけを残しましょう。
端末代金(分割支払いの場合)

スマホの月額料金に大きく影響するのが端末代金の分割払いです。端末の種類によって金額に差がありますが、スマホ端末の分割支払い額は月平均2,000~3,000円程度かかります。
最新モデルの分割料金は、月々約4,000~5,000円程度かかります。中価格帯のモデルは月々約2,000~3,000円、エントリーモデルや格安スマホは月々約1,000~2,000円程度です。
分割払いの回数は、24回払い(2年間)が一般的ですが、36回払いや48回払いも選べる場合があります。端末代金は、契約するキャリアやキャンペーン時期によって変動することもあります。
古いスマホの下取りプログラムを利用すると、新しい端末代金の負担を軽減できます。家計への負担を考えるなら、分割手数料が不要になる一括購入も選択肢の一つです。
スマホ代が平均よりも高くなる理由

スマホ代が高くなる理由は、以下のとおりです。
- 料金プランが合っていない
- 不要なオプションを契約している
- 高価な端末を分割で購入している
料金プランが合っていない
スマホ代が高くなる最も大きな理由は、自分の使用状況に合わない料金プランを選んでいることです。一般的には、以下のミスマッチが多く見られます。
- 月間データ使用量と契約プランの不一致
- 不要な通話無制限プラン
- 旧プランの継続利用
- 割引サービス未活用
- Wi-Fi環境と大容量プランの同時利用
データ使用量が少ない方は低容量プランを選ぶだけで、無駄な支出を抑えられます。データ使用量が変動する場合は、データ使用量に応じてプランが調整されるタイプの料金がおすすめです。シニア向けや学生向けなど、対象となる特別割引プランがないかも確認しましょう。
不要なオプションを契約している

不要なオプションを契約していることは、スマホ代が高くなる大きな原因です。スマホ契約時にさまざまなオプションが自動的に付けられることがあります。気づかないまま料金を支払い続けているケースは多く見られます。SMS送信サービスやケータイ保証、キャリアメールなど、不要なオプションがないか確認しましょう。
結婚や子育てを始めた家庭では、オプションで家族割引を適用できるのに単独契約のままになっているケースが多く見られます。利用頻度の低いオプションサービスを契約し続けていないかを確認することが重要です。
» キャリアメールの引継ぎ方法を徹底解説!
高価な端末を分割で購入している
最新のスマホを分割払いで購入すると、家計の負担が大きくなります。最新の高性能・大容量モデルを選んでも、SNSやメール、ウェブ閲覧程度の使い方では高スペックの意味がありません。
低スペックな端末でも十分な方は、旧モデルや中古端末のスマホを選ぶと月々の支払いを大幅に抑えられます。機種変更のサイクルを3〜4年に延ばして、端末代の負担を減らす方法もあります。
スマホ代を平均よりも安くする方法

スマホ代を平均よりも安くする方法は、以下のとおりです。
- 料金プランを見直す
- 不要なオプションを解約する
- Wi-Fiを積極的に使用する
- 格安SIMへ乗り換える
料金プランを見直す
スマホ代を安くする最も基本的な方法は、自分の利用状況に合った料金プランに見直すことです。見直すには、自分の利用状況を正確に把握する必要があります。現在契約中のプラン内容と月額料金、月間のデータ使用量、実際の通話時間を確認しましょう。
データ使用量が少ない場合は、料金プランを小容量プランにダウングレードすると節約につながります。通話をほとんどしない場合は、通話定額プランから従量制プランへ変更すると効果的です。家族割引や複数回線割引を適用すると、かなりの節約になります。
料金プランを見直す場合、学生やシニア向けの割引や長期利用者向けの特典なども見落としがちなポイントです。家族でスマホを使用している場合は、シェアプランの活用もおすすめです。
不要なオプションを解約する

不要なオプションの解約は、スマホ代を効果的に削減する最も簡単な方法の一つです。現在契約しているオプションをすべて確認し、本当に必要かどうか検討しましょう。オプションは契約更新月にまとめて解約するとスムーズに手続きを進められます。
Wi-Fiを積極的に使用する
スマホ代の節約には、Wi-Fi接続の活用が効果的です。動画視聴やアプリのアップデートなど、データ容量を多く使う操作はWi-Fi環境で行うことで通信量を節約できます。Wi-Fiを活用する際は、Wi-Fi接続時のみ更新とWi-Fi自動接続を設定しましょう。
公共のWi-Fiを利用する際は、セキュリティに注意することも大切です。不審なネットワークには接続せず、重要な個人情報の入力は避けてください。
格安SIMへ乗り換える

スマホ代を大幅に節約するなら、格安SIMへの乗り換えが最も効果的な方法です。大手キャリアと比較すると、格安SIMには以下の特徴があります。
- 基本料金が大手の半額以下になっている
- 使用パターンに合ったプランが選べる
- 契約期間の縛りが少ない
- 初期費用が安い
格安SIMへ乗り換えの際も、MNP(電話番号ポータビリティ)を使えば、現在使っている電話番号を引き継げます。格安スマホや中古端末を活用し、端末代も節約することも可能です。ただし、格安SIMに乗り換えた場合、大手キャリアで購入した端末によっては「SIMロック解除」が必要になります。
» 格安SIMがおすすめな理由を徹底解説!
» 格安SIMで電話番号を利用する方法を詳しく解説
格安SIMに乗り換えてスマホ代を安くする方法

格安SIMに乗り換えてスマホ代を安くする方法を、以下の項目ごとに解説します。
- 自分に合った格安SIMの選び方
- 格安SIMに乗り換える際の注意点
自分に合った格安SIMの選び方
格安SIMを選ぶ際には、自分の使い方に合ったプランを選ぶことが大切です。自分の毎月のデータ使用量を確認しましょう。スマホの設定画面から過去数か月のデータ使用量を調べると、必要な通信量がわかります。通話が多い方は、通話定額オプションがあるMVNO(格安SIM事業者)がおすすめです。
ほとんど通話しない方は、通話料金が従量制のプランの方が安く済むこともあります。格安SIMを選ぶ際に確認すべきポイントは、以下のとおりです。
- 通信速度の優先度
- 回線品質
- 家族割引の有無
- サポート体制
- 契約期間と解約金
- 初期費用(事務手数料など)を含めた総コスト
自分のスマホの使い方をしっかり分析して上記のポイントを確認すれば、家計に優しく、ストレスなく使える格安SIMが見つかります。
格安SIMに乗り換える際の注意点
格安SIMへ乗り換える前に、現在利用中のキャリアからMNP予約番号を取得する必要があります。MNP番号の有効期限は15日間しかないので、乗り換えのタイミングに注意しましょう。格安SIMに乗り換える際は、現在の契約に解約金や違約金がかかる可能性もあります。
格安SIMに乗り換える際は、端末の分割払いが残っている場合は一括精算が必要です。端末によってはSIMロック解除も必要になります。新しいSIMカードのサイズを事前に確認し、乗り換え後にAPN設定を変更してください。格安SIMに乗り換えるとキャリアメールが使えなくなるので、無料メールなどで代用しましょう。
格安SIMに乗り換えると、通信速度が遅くなったり、大手キャリア特有のサービスが利用できなくなったりします。格安SIMへの乗り換えは、サポート面でも変化があるため注意が必要です。格安SIMは初期設定サポートが少ない傾向にあり、トラブル時はオンラインサポートが中心になります。
» 自分のニーズに合わせて選ぶ!格安SIMのデメリットと向いている人の特徴
» 通信費削減!格安SIMへの乗り換えのメリット・デメリット
スマホ代の平均に関するよくある質問

スマホ代の平均に関するよくある質問を以下にまとめました。
- 格安SIMに乗り換えたら通信速度は遅くなる?
- 家族でスマホ代を安くする方法は?
格安SIMに乗り換えたら通信速度は遅くなる?
格安SIMに乗り換えると、大手キャリアと比べると速度が落ちることはあります。しかし、日常利用ではほとんど問題ないレベルです。格安SIMは大手の回線を借りているため、混雑する時間帯には通信制限がかかりやすくなります。平日のお昼12〜13時や夕方18〜22時頃は、通信速度が低下しやすい傾向にあります。
通信速度の低下が気になる場合は、自宅や職場、カフェなどの公衆Wi-Fiを積極的に利用しましょう。通信速度に定評のある格安SIMを選ぶのも良い方法です。大容量のダウンロードをする場合、混雑時間帯を避けるとスムーズに操作が進められます。
家族でスマホ代を安くする方法は?
家族でスマホ代を安くするには、以下の方法が効果的です。
- 家族割引プランを活用する
- 格安SIMへ乗り換える
- データ容量をシェアする
- 子ども用プランを見直す
- 家族間通話無料オプションを活用する
家族で使っていないオプションサービスを、一斉に見直すことも大切です。
まとめ

子育て世代の30代は平均よりスマホ代が高い傾向があるため、スマホ代の節約は家計管理において重要なポイントです。料金プランの見直しや不要なオプションの解約、Wi-Fi活用などを実践するだけでも、大きな効果が期待できます。スマホ代のより大幅な節約を望むなら、格安SIMへの乗り換えもおすすめです。
スマホ代の節約は、一度の見直しで長期的な家計改善につながります。通信品質とコストのバランスを考慮しながら、家族に最適な選択をすることが大切です。